睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは何か勉強。誰もがなる可能性のある病気
睡眠時無呼吸症候群 SAS(Sleep Apnea Syndrome)
・眠ってるときに「呼吸停止」または「低呼吸」の状態が引き起こされる病気
・潜在患者数は日本国内で200~300万人と推定
(睡眠時に症状が現れるので自覚症状がない人が多い)
男 5:女 2
症状は?
・日中の強い眠気
・夜間の頻尿
・起床時に頭痛
・集中力、記憶力の低下
・夜間の中途覚醒や口渇
生活習慣病と関連している「合併症」を起こす原因にもなる!!
高血圧・高脂血症・不整脈・多血症・虚血性心疾患・脳血管障害・糖尿病など
→動脈硬化性疾患の危険因子
無呼吸とは
「気道の空気の流れが10秒以上止まった状態」
1晩(7時間の睡眠中)に30回以上 or 1時間あたり5回以上
→睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断
低呼吸とは
「下記すべてにあてはまる場合、無呼吸と同じ害がある」
・50%の換気量低下
・10秒以上気流が低下、3%以上のSPO2の低下
・10秒以上気流が低下、覚醒を伴う
SAS重症度
※AHI(Apnea Hypopnea Index)=1時間あたりの無呼吸+低呼吸数の合計数
重症度の分類
無呼吸状態と低呼吸状態の回数で判断
軽症 5 ≦ AHI < 15
中等症 15 ≦ AHI < 30
重症 30 ≦ AHI
閉塞性(OSA) 90%
睡眠中に上気道がふさがることで発症
・肥満による首周りの脂肪のつき過ぎ
・扁桃の肥大
・アデノイド(咽頭扁桃というリンパ組織の肥大)
・上気道への舌の落ち込み
日本人は骨格の問題で太ってなくてもなりやすい(顎が小さい、狭い人)
中枢性(CSA) 10%
脳による呼吸のコントロールがうまく効かなくなることが原因
(主に心臓の機能が低下した人の30~40%ほどに見られる)
治療方法・流れ
①問診・スクリーニング
②合併症の確認
③形態異常の確認
④CT撮影
⑤睡眠検査(睡眠の質を調べる)
簡易検査 ・ウォッチパット ユニファイド ・メモリ機能付パルスオキシメータ
精密検査 ・ポリソムノグラフィー(Polysomnograhy)検査
↓
・生活指導
・OA(オーラル・アプライアンス)
・CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)
・外科手術
歯科医院で出来る治療・OA(マウスピース)
オーラル・アプライアンス = スリープスプリント
下顎を上顎よりも前方に出るような「マウスピース」を作成
↓装着して固定
上気道を広く保ち、いびきや無呼吸を改善
OAで対応出来ない症例
治療が困難
・鼻が詰まってる・歯ぎしりする・矯正治療中
治療が不可能
・無歯顎・多数歯欠損・重度歯周病
CPAP = シーパップ 最も普及している治療法
CPAPの装置から出ている空気が、鼻マスクを通じて送られる(医療機関からレンタルするのが一般的)
子供の場合(外科手術)
原因はアデノイドや扁桃腺肥大であることが多い(外科的手術で取り除くのが一般的)
※大人でも同じ原因、他の治療方が難しい場合 →外科的手術が必要になることがある
死に直結する、誰にでもなる可能性がある病気
睡眠時無呼吸症候群は、様々な合併症の原因となり、重大な事故にもつながります。
発症していても自覚がなく、誰にでもなる可能性のある、とても身近な病気です。
歯科でのマウスピースによる治療で、症状が改善され、生存率が上がることもあります。
医療機関同士が連携し、全体で治療をしていく病気だと思いました。
まずは、こういう病気があるということを「知識」として知ることが大事だと思います。いつか何かの役に立つかもしれません…。
(私は、医者でも歯科医師でもありません…ただ勉強しただけの人です)